インドネシアの出来事(2014年) TOPへ⇒index.html
①10大ニュース(730藤井さんより提供)--詳細希望は、555下出澄夫(sumio.shimode@gmail.com)までメールください。
1位 7月 インドネシア第7代大統領にジョコ・ウィドド氏選出
芸が無いと言うか、当然と言うか、やはり私が選ぶ十大ニュースでも第一位は、5年に一度の大統領選です。インドネシアの大統領の任期は、最大2期までと定められています。前大統領のユドヨノ氏は、2004年に就任した為、2期10年つまり、今年にて、大統領を退かねばなりません。
この大統領選を制したのは、ジョコ・ウィドド(Joko・Widodo)氏。ジョコ氏は、1961年誕生、スラカルタ(通称ソロ)市の貧しい大工の父のもとで育ち、国立ガジャマダ大学林学部を卒業し、家具製造輸出業を経営。2005年にスラカルタ市長に当選。それから2012年にジャカルタ州知事に就任、自ら現場を視察し、交通インフラ整備や渋滞対策などに積極的に取り組む姿勢が支持を受けて、大統領選に出馬することとなりました。
2位 4月 JKT48選抜総選挙
JKT48は日本の秋葉原などで活動しているアイドルグループAKB48の姉妹グループとして2011年に誕生していますが、AKBグループが毎年開いている選抜総選挙のインドネシア版は、今回が初めてです。この選抜総選挙「Pemilihan Member Single ke 6 JKT48」は、南ジャカルタの民放テレビ局ANTVスタジオで行われました。AKB48と同じく、開票結果がシングルCDを歌う中心メンバー16人の選定に結び付いています。研究生含めて71名が投票対象。投票権付きのCDを購入するなどして投票権を得るのはAKB選抜総選挙と同じです。
3位 6月 日本渡航のビザ緩和、条件付きで免除
日本外務省は、フィリピン、ベトナム、インドと併せて、インドネシアに対するビザ要件の緩和を発表しました。
今回のこの発表は、観光立国推進閣僚会議で決定した「観光立国実現に向けたアクション・プログラム2014」に基づくものです。少子化で、先行き明るいとはいえない日本の目指すべき道であり成長戦略の一つが、観光立国。クールジャパンと世界で、ほめられている(おだてられている?)今が、チャンスです。過去に緩和した、マレーシア、タイ、ベトナムとフィリピンからは1年で1.5倍以上に入国者数が増加する効果がありました。10月には、これまでは家電製品衣料品、装飾品などに限られていた消費税免除の対象が、食品類、飲料類といった消耗品にも免税範囲も拡大しました。これには、訪日外国人客の日本における消費を増やそうという狙いがあります。
4位 12月 燃料補助金見直し
ジョコ大統領率いるインドネシア政府は、世界的な原油価格の下落を背景に、燃料に対する補助金制度を見直す方針を明らかにしました。
インドネシアは、産油国ですがエネルギーの内需が拡大し、約10年前に石油の純輸入国に転落しています。そして燃料補助金制度により燃料価格が国際市況より低く抑えられています。この為、経済が発展し石油の輸入量が増えると、経常収支の悪化に加えて補助金支出が増大し、財政が硬直化する悪影響もあります。かといって補助金の削減は、国民の負担増となるため、大きな反発を招きます。謂わば、燃料補助金は、インドネシア政治の鬼門。スハルト政権の崩壊も、燃料補助金の大幅削減に伴う燃料値上げがきっかけでした。
5位 1月 北スマトラ州のシナブン山、大噴火、2万人が避難
2013年9月、11月にも噴火が相次いだ北スマトラ州カロ県にある活火山(標高2,460m)、シナブン山(Gn.Sinabung)で、2014年2月1日に再び大規模な噴火が起こりました。今年の年始めより、溶岩流出や噴煙が起きていましたが、この大噴火に伴う高温の火山灰により、観光で訪れていた高校生ら4人を含む15人が死亡する惨事となりました。シナブン山の噴火口3km圏内の5村は廃村となり、約33千人が、避難生活を余儀なくされています。
6位 2月 バリ島ダイビング客漂流事件
一時、連日新聞紙面を賑わした漂流事件です。最初の速報は、バリ島の東沖合でスキューバダイビング中の日本人7名が行方不明というものでした。日本国内でも7名行方不明というと、結構大きな事件です。遭難に遭われた方には不謹慎な話ですが、今年、広島市の土石流や、木曽御嶽山の噴火が無ければ、結構、ニュースバリューがあった事件かも知れません。
7位 3月 呼称「チナ」廃止 華人差別の撤廃進む ユドヨノ大統領が決定
ユドヨノ大統領が、スハルト大統領時代に変更された華人の呼称「Cina(チナ)」を「Tionghoa(ティオンホア)」に47年ぶりに再び戻す大統領決定し、署名しました。差別的な意味合いが強かった呼称が政府により正式に変更され、華人からも決定を「歓迎する」との声が上がっています。(ちなみに北京語の発音では、中華は、チョンフアZhong huaです。)
8位 2月 クラカタウ製鉄所で大爆発
韓国のポスコ(浦項製鉄会社)とのクラカタウ製鉄との間の生産合弁会社PTクラカタウポスコ製鋼の火災が続く大爆発。死者も発生したようです。
あまり日本のマスコミには、大きく取り上げられていないニュースです。選んだ理由は、このクラカタウ製鉄所が、私の駐在していた三菱化学インドネシアのメラク工場の目と鼻の先であったこと。それとやはりメーカーに勤めている以上、工場の事故には、無関心ではいられないということです。
9位 1月 猟奇的連続怪死事件(スラバヤ動物園)
明らかに不審な死亡現場でありました。マイケルは、周囲を威圧する威厳を持つ一族の一員として、園内でも若さと行動力でも知られていました。それが、ある晩、ドアの蝶つがいの部分に首を引っ掛けて縊死していたのです。園長は、自殺を主張しましたが、捜査当局は、他殺を疑い、捜査を開始しました。この園では、ここ数年、不審な死亡事件が相次いでいました。昨年10月には、15歳のベティが呼吸困難に陥って死亡、一昨年は、クリウォンが固形物を喉に詰まらせて死亡。他にも解剖の結果、防腐剤・接着剤に使用されるホルムアルデヒトを恒常的に摂取して死亡したことが分かった例や、子供が誘拐されて闇市場で取引された事件が3例と、不自然な死亡事故の続発に、市民からも虐待を疑う声があがっています。
10位 10月 世界最古と分かったインドネシアの洞窟絵画
洞窟に描かれた芸術作品というと、フランス西南のラスコー洞窟、スペインのアルタミナ洞窟が有名です。これらの洞窟が、1万から2万年前と言われていますが、このスラウェシの洞窟の制作は、4万年以上前に制作されたものであることが、オーストラリアのグリフィス大学の考古学者によって、科学雑誌Natureに2014年10月に報告されました。この報告は、スラウェシの洞窟絵画が、欧州の洞窟芸術以上に古く、人類の創造性の起源の中心が欧州であるという見方を揺るがすものです。
(○:10大ニュース選定)
⑤1月 噴火が続くシナブン山、2万人が避難
1月 デヴィ夫人、出演番組にて一般視聴者3発ビンタで告訴
1月 ジャカルタ豪雨による洪水で9万人避難
1月 難民船の取り締まり強化をめぐりインドネシア/豪州対立
1月 香港にてインドネシア人メイドへの虐待事件発生
⑨1月 スラバヤ動物園怪死事件
1月 国内製錬所建設促進を目的としてニッケルとボーキサイト未加工鉱石の輸出禁止.
2月 シャープ最大級の白物家電工場がインドネシアで稼働 東南アジアの輸出拠点
⑥2月 バリ島ダイビング客漂流事件
2月 ジャワ東噴火、空港閉鎖
⑧2月 クラカタウ製鉄所爆破事故
⑦3月 「チナ」廃止 華人差別の撤廃進む ユドヨノ大統領が決定
②4月 選抜総選挙 メロディーが1位 JKT48
4月 ジャワ島中部タシクマラヤで、豪雨に伴う土砂崩れで列車が脱線、5人が死亡。
4月 1960年代共産党大量虐殺、加害者側視点の映画「アクト・オブ・キリング」公開
5月 JR東日本、インドネシアの鉄道会社に横浜線車両170両を譲渡
5月 日産、インドネシアに2つ目の工場開設で330億円投資
5月 大量虐殺描くドキュメンタリー「アクト・オブ・キリング」続編がまもなく完成
③6月 日本渡航のビザ緩和、条件付きで免除
6月 ビビアン・スーがバリ島で実業家のショーン・リー氏と結婚式
6月 ランプン州住友商事参画の地熱開発、反対住民が建物に放火
6月 インドネシア汚職、収賄罪(5億円)で元憲法裁判所長官に終身刑
6月 特撮ヒーロー番組日イ合作「ビマ・サトリア・ガルーダ」テレビ局RCTI放映開始
6月 97人を乗せた船がマレーシア海域で沈没、乗客は全員インドネシア人不法移民
7月 インドネシアが初のユーロ建て債、10億ユーロ発行-需要旺盛
① 7月 JOKO大統領当選
8月 スマトラ津波に流され10年=不明の少女、両親と再会
8月 バンテン州に自動車用鋼板工場…新日鉄住金 クラカタウスチールと合弁
8月 岸田外相とJOKO新大統領会談
8月 住友商事、インドネシアで地熱発電所の建設受注 180億円
8月 最後の元残留日本兵死去 小野盛さん(インドネシア名・ラフマット)
9月 クレヨンしんちゃんTV放映にぼかし。ポルノ扱い?
9月 三菱自動車、西ジャワ州にて自動車新工場計画を発表
⑩10月 南スラウェシの洞窟壁画、世界遺産目指し当局が保護へ
10月 清水建設、2018年完成時に同国一の高さになる超高層ビル建を180億円で受注
10月 サッカー2部リーグ準決勝で3-2の5得点全てがオウンゴール、両チーム失格
11月 第一回ジャパンフェスティバルは大成功
11月 安倍首相APEC会場の北京の国家会議センターでジョコ大統領と会談
11月 朴大統領、ユドヨノ前インドネシア大統領に勲章を授与
11月 Yamada姉妹、ジャカルタで人気沸騰
11月 東部モルッカ海を震源とするM7.0の地震が発生
11月 首都ジャカルタで、この50年間で初となるキリスト教徒の州知事が誕生
④12月 インドネシアが燃料補助金制度見直しへ、原油安受け
12月 「言い過ぎてごめんあそばせ」デヴィ夫人著出版
12月 50万年前の人類最古の「掘り刻んだ跡」発見
12月 中ジャワ州ジャンブルン村で大雨による地滑り
12月 スラバヤ発エアアジア便、乗客乗員162名が行方不明、積乱雲に遭遇か
NNA10大ニュース
【第1位】庶民派の大統領誕生、国民期待も厳しい船出
【第2位】新政権が改革着手、燃料補助金カット
【第3位】成長率5年ぶり低水準、輸出・投資減速で
【第4位】企業業績悪化、ルピア安・金利高止まりで
【第5位】日本企業の進出加速、2年で4割増
【第6位】エコカー出そろう、自動車市場を牽引
【第7位】鉱物の輸出規制、国内外に波紋
【第8位】最低賃金の上昇率鈍化、首都は11%
【第9位】国民健康保険が始動、運用面に課題
【第10位】日本との航空路線拡大、観光客増で
【番外編】日本のコンテンツ浸透、若年層にPRで
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2014年写真集
2014.10.20 大統領住人パレード
2014.10.21 ジャカルタ地下鉄構想
これがジャカルタ地下鉄の構想です。(工事現場のフェンスに貼ってありました)
日本企業が受けていますので、しっかり完成すると思いますが、2年はかかるようです。